店舗、企業、ECなど顧客確保の特性もあるブログ。おおむね正確に効果をはかることも可能。
ブログで収益化というとどうしても広告収入というイメージだが、実際は違う場合も多い。要は顧客確保が目的というケースも多々ある。少し前に誰それかまわずブログからファンをかこいこむ胡散臭い有料オンラインサロンが流行ったのもその1つだが、別に胡散臭さなどみじんもないいわゆる店舗や企業であっても自社に来てもらう、リピートしてもらう、愛着をもってもらうための材料としてのブログ運営を行っている。
実際にそれらの効果を計測するのは困難なようにも思うが、たとえば自社でECサイト(通販)を運営しているのなら、リンク元のリファラもとれるので、アナリティクスなどで購入完了部にコンバージョンタグを挿入するなどして測定し正確にブログの効果をはかることはできる。
または非オンラインのリアルショップでも割引やクーポンなど来店時に特典をつけたり、専用の予約をとるなどして、他の顧客との区別を明確につければ、ブログの効果をオフラインで実感することは難しくない。
Adsenseとアフィリエイトだけではないわかりやすい収益化の例
実際分かりやすく収益化できているブログの例としては、たとえば整骨院やマッサージ、エステ辺り。地域に関係したところから集客する必要はあるが、顧客の訴える悩みや不調に対するアンサーを用意して、そこから一定の来店を促すことができる。
リアルなセミナー、勉強会も昔から根強くネットからの集客で成立しているものの1つだ。客単価が1万円近いのに、登壇者が1人か数人で済み、レンタル会場なら備え付けである機材もマイクといわゆるプレゼン用のプロジェクターとホワイトボードくらいがあればいいので、原価も会場費と謝礼程度と低いことから主催者が採算がとりやすいのだと思う。
これもつい名前から投資など胡散臭いやつを考えがちだが、例えば趣味やプログラムなどの技術系、新規ビジネス、資格などでは先人・先生に学ぶことは普通であり、意外とまとも。またチケットも、電子チケットを発行するPeatix(ピーティックス)などで事前決済も可能。実際Peatixのサイトを見るとさまざまな勉強会、セミナーの告知が並んでいる。
個人であってもブログは収益に直結している例もある。バンドやアイドルなんかがよい例、主戦場はSNSになってはいるが、ブログはファン拠点であり、ライブ予約告知(特にチケットが買える場合)は収益直結だし、ファンから貢ぎ物のある動画系収益サービス、物販への導線にも使える。固定でページの持てるブログはチャネルの1つとしてはいまだ重要。
特にファンクラブビジネスもいまどき会誌なんか出さずオンライン化しており、忙しいアーティストサイドでも書きやすいプレミアム特典としては会員限定公開のブログという場合も多い。
あとは民泊なんかも、当然AirBnBなどの宿泊ポータルで告知はできるものの、室内の写真情報などにブログを活用して、オンラインカタログとして予約導線を作っている例もある。
さらにはクラウドファンディングを募る場合にも、SNSでもよいのだが、ブログは拠点の1つとして報告や誘導、信頼獲得に利用しやすい。
見落としがちだがブログの有料テンプレートや有料プラグインなんかもブログでの集客からの購入につながりやすいもの、の筆頭だろう。昔からネットはオンラインソフトやシェアウェアなど、ダウンロード販売できるものを課金する仕組みは整っている。知識や技術があれば個人でも挑戦できる世界ではある。
客単価1万円が目安
いずれも共通しているのは1顧客辺りから得る収益が数千円から1万円強程度はあること。逆に言えばそのくらいとれるビジネスじゃないとブログでの月間売上が成立しないともいえるのだが、案外街でもブログで稼いでいる人はいるということはわかってもらえたのではないか。
1万円なくても小遣いならさまざまな収益手段が
上記ほどでもないが、小遣い稼ぎもある。客単価は落ちるが、オークション、フリマアプリ、手作り商品のオンラインマーケット、スキル販売など。これらもブログからカートへ誘導している人の多い分野ではある。
ネット見てるとブログはアフィリエイトとアドセンスみたいな単一志向狭い視点になりがちだが、むしろ別の視点で見るとブログ収益化なんてその2つに限られる必要はないし、むしろそれ以外が一般に普通に行われていることなのだ。